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みんなのコンセプチュアルワーク #160728~思考テーマ:提供価値宣言

このページは、「コンセプチュアル思考」ワークショップを受講の方々が創造した答案を紹介するものです。

今回のワークショップは、仕事・キャリアに対して、意味や価値軸を考えることを中心テーマとしました。「なぜ働くのか?」という自問は大事ですが、こうして漠然と問うてみても、漠然としか考えられません。そのために、「コンセプチュアル思考」では、さまざまに切り口を入れた問いを行ないます。

その一つが『私の提供価値宣言』と名づけたワークです。ワークシートは次のような記載になっています。

私は仕事を通し 「           」を売っています。

さて、あなたはこの空欄に何という言葉を入れるでしょう。

自分は自動車メーカーに勤めているから、 『私は 「クルマ」 を売っています』

自分は介護事業会社に勤めているから 『私は 「介護サービス」 を売っています』

というような答えを求めているわけではありません。この空欄には、自分が仕事を通じて提供したい「価値」を書いてほしいのです。なぜなら、私たち一人一人の働き手は、目に見えるものとして具体的な商品やサービスを売っていますが、もっと根本を考えると、その商品やサービスの核にある「価値」を売っているからです。

例えば、保険会社の販売員は根本的には「経済的リスクを回避する安心」を売っていると言えます。また、新薬の開発者であれば、その仕事を通して「その病気のない社会」「健康になるための発明・発見」を売っているととらえることができます。財務担当者は、会社に対し「正確さ・緻密さ・迅速さによる経営の判断材料」を売っているのかもしれません。

スポーツ選手であれば「筋書きのないドラマと感動」を売る人たちでしょう。コンサルタントは「課題解決のための情報と知恵」を売っています。料理人は「舌鼓を打つ幸福の時間」、コメ作りの農家の人なら「生命の素」と言っていいかもしれません。

いずれにせよ、このワークシートの空欄には主観的で意志的な言葉が入ります。この言葉づくりをじっくりやる過程で、私たちは自分自身が、どんな職業人でありたいか、仕事にどんな価値軸を貫きたいのかが見えてきます。逆に言えば、この提供価値がうまく書けない人は、それだけ自分の仕事・キャリアに対して、明快な価値やビジョン、意志を持っていないということになります。

【答案サンプル】 (*図をクリックすると拡大画面になり、スライド形式で見ることができます)

この「提供価値」を考えることが、職業人としてのアイデンティティを再確認し、それを基軸にしてキャリアをひらいていこうという意志的な原点になります。漫然と忙しく仕事をし続けるだけなのか、それとも、なにか一つの価値軸を意識しながらその軸に沿って仕事をし続けていくのか───1年、3年、5年、10年の間で生じる差はひじょうに大きなものになると思います。

* * * * * ◆Discover Book College 仕事に価値を キャリアに軸を与える 『コンセプチュアル思考』ワークショップ〈第4回〉 「意味を掘り起こして」みよう ~意味は自分にすごいエネルギーを与えてくれる

◆開催日: 2016年7月28日(木)19:00‐21:00

◆会場: ディスカヴァー セミナールーム(東京・千代田区)

◆ファーメンター(fermentor=受講者の概念“発酵”をみちびく人): キャリア・ポートレート コンサルティング 代表  村山昇

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